ほっておくと怖い!頭痛とヘルペスの関係


みなさん、ヘルペスと言う病気は聞いたことはありますか?

疲れてくると口の周りにできるあれでしょ?

最近よく聞く帯状疱疹のことだっけ?

恥ずかしいけど私、陰部にできたことがある気がする…

そうです、それらはすべてヘルペスとまとめられている病気です。

なんとなく耳にしているこの病気ですが、頭痛をともなう場合には実はとても怖い病気が隠れている可能性があります。

今回はそんな病気についてのお話です。


そもそもヘルペスって何?

ヘルペスとは、ヘルペスウイルスに感染して起こる、小さな水ぶくれをともなった急性の皮膚の炎症のことです。

現在では、単にヘルペスというと、単純疱疹と帯状疱疹のことを指すのが一般的となっています。

単純疱疹とは、単純ヘルペスウイルスへの初感染・再感染・再発により、皮膚や粘膜に小さな水疱やただれを主とする変化が生じた状態のことです。

特に初感染の場合には、高熱などの全身症状を伴うこともあるのとは反対に、初感染の場合は主に無症状であるという考え方もあります。

発生する部位には、唇の周囲や顔、口内炎のように口の中、目の中の角膜、性器、手指、臀部など、実に様々な場所があります。

中でも唇周囲や性器に発生する頻度が高いです。

一方、帯状疱疹とは、ウイルスの再活性化が原因とされる病気です。

一度ヘルペスウイルスに感染すると、体の中から消えることなく神経の根っこの部分に潜伏すると言われています。

疲れがたまった、体調を崩したなどをきっかけに、この潜伏しているウイルスが再び増殖し悪さをはじめ、水疱や丘疹などの症状を引き起こします。

この帯状疱疹は、自分の体の中で起こる現象なので、誰かから感染して起こるのではありません。


ヘルペスと頭痛の関係

ヘルペス脳炎で起こる頭痛は、他の一般的な頭痛とは危険度が違います。

血管の拡張や神経の圧迫と言ったレベルの問題ではないのです。

脳に炎症が起きると、脳そのものがむくみます。

しかし私たちの脳は、頑丈な頭蓋骨で覆われている為、あまりに強くむくんでしますと、脳そのものが頭蓋骨に圧迫されてしまいます。

それにより、頭の中の内圧は急上昇し、頭痛や嘔吐、けいれんや意識障害を起こすのです。

この状態は、容器の中でどんどん風船を膨らましていくと、パンパンになっていく状態とよく似ています。

さて、いよいよ本題です。

これらのヘルペスから、「ヘルペス脳炎」という怖い病気に移行することが分かっています。

脳炎という言葉の通り、何だか思い病気のような雰囲気が出ていますよね。

ここからはこのヘルペス脳炎についてみていきます。


ヘルペス脳炎ってどんな病気?

ヘルペスウイルスの感染や、再活性化によって引き起こされる脳炎のことをヘルペス脳炎と言います。

実際のところ、明確な発症のメカニズムは分かっていません。

脳炎という言葉のとおり、脳にウイルスが感染した状態であり、最悪の場合は死に至る危険性があります。

また、病院受診をためらっているうちに重症化し、後遺症を残すことになる可能性もあります。

ヘルペス脳炎が疑われる症状を知っておくことで、命にかかわる事態になるのを防いでいきましょう。

ヘルペス脳炎の前兆

水ぶくれができる前に、その部位にチクチク・ヒリヒリと言った違和感や、ビリビリする痛みが生じるだけでなく、腰痛を引き起こすこともあるようです。

しかし、これだけではすぐに直接ヘルペス脳炎と結びつけることは困難ですので、その後の症状の経過についてしっかりと観察していきましょう。

ヘルペス脳炎の症状

最初は軽度の頭痛から始まることが多いです。

その後徐々に、頭痛がひどくなっていく、発熱・嘔吐・けいれん・幻覚・せん妄・意識障害などと症状が重くなっていきます。

これらの症状が出現したら、緊急で受診する必要があります。

専門は神経内科ですが、子供の場合は小児科、大人の場合はかかりつけの内科などでも診てもらうことができます。

ヘルペス脳炎の予後について

成人におけるヘルペス脳炎の死亡率は 10~15%とされ、病気の危険性が高いことが分かります。

それだけでなく、生存者のうち約 25%には、寝たきりまたは高度の後遺症が残り、社会復帰できる以上に回復するのは約 50%と推定されています。

ヘルペス脳炎を引き起こす原因が分からず完全に防ぐことは難しいので、いかに早期に的確に病院受診できるかどうかが重要となります。


まとめ

命にかかわる危険のあるヘルペス脳炎。

日ごろから耳にする機会の多いヘルペスから、まさかこんな状態になることもあるなんて、驚かれた方も多いのではないでしょうか。

少しでも疑われる症状がある場合には、とにかく早急に病院を受診してください。

自分では動けない状態になった時には、迷わず救急車を呼んでください。

いざという時、適切に判断できるよう、日ごろから知識を備えておきたいものですね。

今日でさよなら!お酒で頭痛


昨今のコロナによる行動制限も徐々に緩和され、最近では少しずつお酒を飲む機会も増えてきたのではないでしょうか。

宅飲みではなかなかとことん飲むことができず忘れていたけれど、楽しくお酒を飲んだ後にやってくるあの頭痛…

今回はお酒と頭痛の関係についてお話します。


お酒の頭痛ってどんな痛み?

よくある一般的な頭痛の緊張型頭痛や片頭痛とは違い、アルコールによる頭痛はガーンガーンと脈打つような痛みがあることが特徴です。

お酒を飲むと起こる頭痛の原因は、主に3つあります。


どうしてお酒を飲むと頭痛が起こるの?

まず、体に取り込まれたアルコールは、肝臓で「アセトアルデヒド」という毒性物質に分解されます。

アセトアルデヒドはその後さらに酢酸という害のない物質に分解され、血液の中で全身をめぐり、汗や尿として体の外に出されます。

一度にたくさんのアルコールをとると、肝臓の分解機能が追い付かず、害のあるアセトアルデヒドの状態のまま血液の中に流れてしまい、頭痛や吐き気、動悸などを引き起こすのです。

お酒を飲んで起こる頭痛の原因は、①血管の拡張 ②脳がむくむ ③痛みを強くする物質を発生させることとされています。

1つ1つについて細かくみていきましょう。

血管拡張

飲んだお酒(アルコール)は体内で「アセトアルデヒド」という物質に分解されます。このアセトアルデヒドは、血管を拡張させる作用があり、その結果神経を圧迫して炎症を起こし、痛みが生まれます。

脳のむくみ

アセトアルデヒドにより広がった血管からは、水分が漏れ出してしまいます。その結果、血管のまわりの組織や脳にむくみが生じ、神経を圧迫して痛みが生まれます。

痛みを強くする物質を発生させる

たくさんのお酒を飲み、分解されたアセトアルデヒドの蓄積が進むと、痛みを強くする物質が発生します。その結果、さらに炎症がひどくなり、それに応じて痛みも強くなっていきます。

これらの仕組みを理解した上で、お酒による頭痛を起こさないためには何ができるのでしょうか。


頭痛を起こさないお酒の飲み方5選

お酒を飲み過ぎないことが1番の対策ではありますが、分かっていてものみたいのがお酒。

楽しい時間はあっという間でついつい飲み過ぎたなんてこともしばしば。

頭痛を防ぐことができるオススメのお酒の飲み方についてご紹介します。

飲み会の前に、カップ1杯のスープを飲む!

おなかのすいた状態(胃が空っぽの状態)でお酒を飲むと、胃でアルコールが急速に吸収されてしまい、血液中のアルコール濃度が急上昇します。

その状態の血液から肝臓がアルコールを無毒な物質まで分解するのはとても大変で、大量のアセトアルデヒドを発生させてしまいます。

あらかじめおなかにスープを入れておくことで、アルコールの吸収を穏やかにし、頭痛予防につながります。

おつまみにたんぱく質重視!

アルコール分解の主役の肝臓は、たんぱく質でできています。

肝臓の働きをより活性化させるには、良質なたんぱく質を摂ることが近道です。

オススメのおつまみは、枝豆・チーズ・魚肉ソーセージなどですが、揚げ物は同時に脂質も摂ってしまうことになるのであまりオススメできません。

一緒にビタミン B を摂る!

アルコールの分解過程で、ビタミン B が使われます。

意識的にビタミン B を摂取することで、アルコールの代謝を助けることができます。

ズバリおすすめは餃子で、その他うなぎ・生ハム・スモークサーモンなどもたくさんのビタミン B を含んでいます。

お酒はゆっくり飲む!

短時間で大量のアルコールを摂取すると、肝臓での代謝が追い付かずに頭痛を引き起こしてしまいます。

ペースを崩さずゆっくり飲むことは、頭痛予防の基本です。

楽しく会話をしながらお酒を飲んだり、チェイサーを用意するなどを心がけてみましょう。

トイレに行ったら尿の色をチェック!

一気にお酒を飲んで血中のアルコール濃度が高くなった状態では、尿の色は濃くなります。

いつもより濃い色になっていたら体からの SOS サインです。

お酒を飲むときは水分とお酒を交互に飲む・酔いを感じたらソフトドリンクに切り替えるなどの工夫をしてみて下さい。


まとめ

体内で分解できるアルコールの量は、個人によって大きく差があります。

まずは自分にとってのお酒の適量を知ることが大切です。

今回お話しした頭痛予防にできることはどれも簡単なものばかりではないでしょうか。

せっかくの飲み会、最後まで楽しく!

今日からの参考にしてみて下さい。

その頭痛…エナジードリンクが原因かも!?


どうしても急ぎでやらなくちゃならない仕事が…

試験が近い!なんとかして起きていないと…

身の回りに当たり前に存在しているエナジードリンク。

困った時の救世主!と言わんばかりに摂取している方も多いのではないでしょうか。

エナジードリンクには大量のカフェインが含まれています。

今回は、そのカフェインと頭痛の関係についてお話します。


カフェインで頭痛を起こすって本当?

結論からお話しすると、本当です。

カフェインが頭痛を引き起こすのは、きちんとした根拠があるのです。

その理由についてみていきましょう。


カフェインの働きは?

エナジードリンクだけでなく、コーヒーや紅茶、緑茶やウーロン茶にも含まれているカフェイン。

カフェインは苦みを特徴とする天然成分で、眠気を覚ますなどの覚醒作用や、尿をたくさん出す利尿作用があります。

その他にも、筋肉を収縮させる効果や、基礎代謝を上げる働き、血圧を上げたり内臓の働きを活発にする効果、痛みを鎮めるのを助ける効果なども併せ持っています。

上手に摂取すれば、体にとって良い効果をもたらしてくれるのがカフェインなのです。


どうしてカフェインで頭痛が起こるの?

主な原因は、カフェインからの離脱症状です。

日ごろから慢性的にたくさんのカフェインを摂取していると、体の中は常に先に挙げたカフェインの効果が最大限に発揮された状態になります。

結果、脳の血管は収縮した状態が続くことになります。

しかし、カフェインの効果が切れるころになると、血管の収縮がゆるんでしまい、血管が広がることで頭痛が起こります。

片頭痛と同じ原理です。

離脱症状があらわれるほどのカフェインの摂取は、一種の依存状態であると言えます。

自分だけでは辞められない状態になってしまっているのかもしれません。

カフェインの摂取量について、見直してみましょう。

もう1つ、カフェインが引き起こす頭痛があります。

それは緊張型頭痛と呼ばれる種類の頭痛です。

この緊張型頭痛は脳の血流が悪くなることが原因で、カフェインの血管を収縮させる働きそのものが頭痛を引き起こしてしまうのです。

この頭痛は、カフェインが対外に排出されれば脳の血流がもとに戻り、痛みも改善します。


本当はカフェインには頭痛を和らげる作用がある?

実はこれも本当です。

ただし、その頭痛が片頭痛の場合のみに限ります。

カフェインの効果の1つに血管を収縮させる働きがあります。

この働きにより、血管が拡張し引き起こされる片頭痛の痛みの緩和が期待できます。

あれ?片頭痛かな…と思ったら、コップ1杯のコーヒーや紅茶、緑茶などを摂取してみるのも良いかもしれません。


1日にどれくらいカフェインをとっても良いの?

厚生労働省のホームページには、カナダ保健省の注意喚起が掲載されています。

それによると、健康な大人は最大で 400 ㎎まで、妊婦や授乳中・妊娠を望む場合は最大 300

㎎までと記載されています。

具体的にはまぐカップ2~3杯までのカフェイン量に相当します。

みなさんの摂取量と比較していかがですか?

1日たりともこの量をオーバーしてはならない!というわけではありませんが、健康維持の為に、ご自身のカフェイン摂取量について見直してみてください。


エナジードリンクとの上手な付き合い方は?

手軽で飲みやすいエナジードリンクですが、実は非常に多くのカフェインを含んでいます。

中には缶1本で、1日の目安カフェイン量をはるかに超えるようなエナジードリンクもあります。

手軽だからと1日に何本も飲む癖がついてしまっていると、カフェイン中毒を引き起こす恐れがあります。

カフェイン中毒の症状として、吐き気・嘔吐、手足のしびれ、動悸、意識喪失などがあります。

最悪の場合は心肺停止に至るなど、命を脅かす危険もあります。

実際に過剰摂取による死亡例も報告されているので、飲みすぎにはくれぐれも注意してください。


まとめ

今回はカフェインと頭痛の関係についてお話してきました。

カフェインは毒にも薬にもなります。

その使い方さえ間違わなければ、様々なメリットがあることが研究から分かってきています。

これを機に、カフェインのとり方を見直し、健康を害することがないよう、習慣を改善してみてください。

頭痛タイプ別で改善に効くツボを徹底解説


いろいろ試したけどあまり良くならない…

今何とかしたいけど、痛み止めがない、どうしよう…

薬ばかり飲むのもちょっと…

いつでも起こる頭痛。

とても不快で今すぐにでも何とかしたいですよね。

今回は少し違った角度から、頭痛にオススメのツボのご紹介です。

いつでもどこでも、今すぐにでも!

これでもう頭痛も怖くない!


そもそもツボって何?

実はツボには実態がないんだそうです。

誰もが知っているはずなのに実態がないなんて、何だかとても不思議な話ですね。

東洋医学の「気」の概念に基づくもので、「気」とは、生命エネルギーそのものを指していて、目には見えないけれど、体を構成し生命活動を維持するという重要な働きを持っているのだとか。

気は体中にある「経路」を通って内臓や筋肉、皮膚に働きかけます。

経路には期の出入り口となる「経穴」があり、これがいわゆるツボのこと。

全身に点在するこの経穴を刺激することで、経路を流れる気を調整し、流れがスムーズになれば体調が整うという考え方です。


緊張型頭痛のあなたにオススメのツボ

百会(ひゃくえ)

頭のてっぺんと、両耳と鼻の延長戦が交わる部分が百会です。

体の中心に向かって、垂直に押してみましょう。


風池(ふうち)

耳の後ろの骨と、後頭部のくぼみの中間点です。

頭痛、肩や首のこり、鼻づまりなどに効果があります。


天柱(てんちゅう)

首の骨の両側にある太い筋肉の外側のくぼみです。

頭痛、眼精疲労、顔のむくみなどに効果があります。


完骨(かんこつ)

耳の後ろにある骨のふくらみの下、後ろ側です。

頭痛、首のこり、顔のむくみ、めまいなどに効果があります。


肩井(けんせい)

首と肩先の真ん中で、肩の筋肉の中心にあります。

頭痛、肩こりなどに効果があります。


太陽(たいよう)

目とまゆ、それぞれの端の中間点から指2本分外側にあるくぼみです。

頭痛、眼精疲労などに効果があります。


頷厭(がんえん)

髪の生え際に指をあてて、口を開け閉めした時に動きを感じるところにあります。

頭痛、眼精疲労、耳鳴りなどに効果があります。


印堂(いんどう)

眉間の真ん中にあります。

頭痛、鼻炎や眼精疲労、不眠などに効果があります。


片頭痛タイプのあなたにオススメのツボ

手三里(てさんり)

肘を曲げた時にできる横のシワから、手首に向かって指3本分のところにあります。

肩こり、寝違いなどに効果があります。


合谷(ごうこく)

人差し指と親指の骨が合流する部分から、少し人差し指側にあります。

「万能のツボ」とも呼ばれています。

頭痛、生理痛、歯痛、肩こりなどに効果があると言われています。


崑崙(こんろん)

くるぶしの外側とアキレス腱の間にあるくぼみです。

頭痛、めまい、吐き気、腰痛、足のむくみなどに効果があります。


足臨泣(あしりんきゅう)

小指と薬指の骨が合流するあたりにあります。

頭痛、首や肩のこり、月経委不順などに効果があります。


*ツボを見つけるには少し慣れが必要かもしれません。

まずは大まかな目安の位置を見つけ、その付近をそっとなでてみましょう。

周りの皮膚よりへこんでいたり、硬くなっているところ、押すと少し痛いところがツボです。


ツボってどうやって押すのがいいの?

ツボを押す基本、それは「指の腹で垂直に押す」ことです。

強さは気持ちいいと感じるくらいが適切で、軽く押せば十分です。

息を吐きながら、3~7 秒くらいかけてゆっくり押し、ゆっくり戻します。

1 日 4~5 回を目安に押しましょう。


こんな時は、ツボ押し NG!

  • 食事の前後1時間
  • お酒を飲んだ後
  • 入浴の前後
  • 押したい場所に痛みや晴れ、熱感がある時


押した直後に痛くなる、押したところがあざになったなどの場合は、ちょっとやりすぎです。

ちょうどよい加減を見極めることも大切です。


まとめ

私たちの体にはまだまだ不思議がいっぱいつまっていますね。

日ごろあまり触れる機会のない東洋医学ですが、自分の持つ力を最大限に発揮できるようにするという点で、特記すべきデメリットがなく、とても健康的な対処法です。

みなさんもぜひ自分の体を知り、頭痛とうまく付き合っていく方法の1つにしてみてください。

頭痛と睡眠の深~い関係。頭痛を起こさない睡眠のコツ


睡眠とは…眠ること、すなわち周期的に繰り返す、意識を喪失する生理的な状態のことと定義されています。

人は睡眠により体を休め、心身の回復や記憶の整理をしています。

質の良い睡眠は、より健康的な生活の基本となるのです。

この睡眠、実は頭痛とも密接に関係していることをご存じでしょうか?


睡眠に関連して起こる頭痛

頭痛は、その他の病気に関連して起こる二次性頭痛と、そうでない一次性頭痛の2つに大別されます。

そのうち一次性頭痛の代表的なものとして、緊張型頭痛、片頭痛、群発頭痛があります。

この3つの頭痛、実はどれも睡眠と関連して起こることがあるのです。


緊張型頭痛

緊張型頭痛は、首や肩周りの筋肉の過緊張状態から起こります。

睡眠時の姿勢は、緊張型頭痛に大きく影響します。

みなさんの使っている寝具、自分の体に合っていますか?

硬さの合わないマットレスや、高さの合わない枕、季節に合わない布団などを使っていると、知らないうちに無理をした姿勢で眠ることになり、それが筋肉のこりを引き起こします。

こうして緊張型頭痛へとつながっていくのです。

心当たりがある方は、一度寝具を見直してみてください。


片頭痛

睡眠時間に関連して起こる片頭痛は、寝過ぎ・寝不足のどちらでも起こります。

レム睡眠との関連説がありますが、まだはっきりとは解明されていません。

起床時に片頭痛が起こることが多い理由として、脳の血管の拡張や血流量の変化があげられます。

脳はリラックス状態から活動状態にする為、フルで活動します。

結果、脳の血流量が一気に増え、片頭痛を引き起こすのです。

寝不足は、脳がしっかりと休み切らず、リラックスと活動の状態に混乱を招きます。

必要な睡眠は確保するよう心がけましょう。

では、たくさん眠ればよいかと言うと、それがそうではありません。

睡眠中の脳はリラックス状態で、血管の収縮は緩み、血液量は少なくなっています。

長く眠れば眠るほど、脳のこの状態が長く続き、起きた時の反動が大きくなります。

その反動こそが片頭痛の正体です。

よって、適度な睡眠がとても重要となるのです。


群発頭痛

夜間や睡眠中に発作が起こりやすいとされているのがこの群発頭痛です。

概日リズムと呼ばれるホルモンのバランスが崩れることが原因と考えられていますが、そのすべては解明されていません。

睡眠のとり方だけで予防できるわけではありませんが、生活習慣をただすことは大切です。


頭痛を起こさない睡眠のコツは?

寝過ぎも寝不足も頭痛のもと…

では、どのような睡眠が一番良いのでしょうか?

日本人の平均睡眠時間は 6~8 時間と言われていますが、適切な睡眠時間は個人差が大きく、一概にこれとはいいがたいのが現実です。

これまでの生活において、日中の活動が快適に行えた睡眠時間こそが、適切な睡眠時間と言えるでしょう。

自分に合った睡眠時間を見つけることから始めてみてください。


しっかり寝たはずなのに頭痛がする。おかしい?

ベストな睡眠時間のはずなのに頭痛がする…

毎日しっかり睡眠はとっているんだけど…。

そんな場合には、睡眠の質の低下が考えられます。

時間的にはしっかり眠ったはずでも、その質が悪い為に脳がしっかりと休息できていないのです。

眠りの質の改善の為にできることを挙げてみます。


良い睡眠3箇条

① 寝つきがよい ②ぐっすり眠る ③寝起きがすっきり

あなたの睡眠はどうですか?

3つとも当てはまっていますか?

睡眠は体温との関係など、ちょっとしたコツで質を上げることができます。

3箇条達成を目標に、取り組んでみましょう。


睡眠の質を改善!今すぐできること

  • 朝起きたら日光を浴び、体のリズムを整える
  • 適度な運動を取り入れる
  • 寝る直前までスマートフォンやパソコンを使わない
  • 寝具は自分に合ったものを使う
  • リラックスできるアイテムを使う:音楽・アロマ…etc
  • 食事は就寝の 3 時間前までにとる
  • 入浴は 2 時間前までに済ませる
  • 眠る前のアルコールやカフェインは控える


まとめ

なんとなく睡眠と頭痛は関係ありそうだけど…と感じていたみなさん、その原因とこれか

らについて、お分かりいただけたでしょうか。

人間の脳については解明されていないことがまだまだたくさんあります。

睡眠もその1つです。

良いとされるものの情報に触れ、自分に合った方法を選択し、快適な睡眠につながればと思います。


命にかかわる危険な頭痛。そのサインとは


一言で「頭が痛い」と言っても、その原因は実に様々です。

片頭痛のような慢性的な頭痛もあれば、風邪で体調が悪い時に頭痛、はたまた二日酔いによる頭痛…命にはかかわらなくても、日常生活に影響が出る困った頭痛はたくさん存在します。

しかし!1番注意しなければならないのは、命にかかわる頭痛です。

そのサインを見逃さないよう、自分の頭痛を注意深く観察しましょう。


こんな頭痛は危ない!チェックリスト

あれ?頭が痛いな…

どんどん痛くなってくる、何か病気かな?

そんな不安になった時、まずはここをチェックしてみて下さい!


すぐに救急車を呼ぶ必要がある頭痛

  • 急に頭が割れるような激痛が起こり、その後もじっとしていられない程の痛みが続く
  • 頭痛と一緒に手足の麻痺やろれつがまわらないなどの症状が出ている
  • 激しい嘔吐を繰り返す
  • 意識がない、または、ボーっとしていて意識が混濁している


こんな症状があった場合には、迷わず救急車を呼んでください。

判断の遅れが、命にかかわったり、病気が治ったあたの後遺症の程度に大きく影響します。

1分でも早く治療を開始することが大切です。


できるだけ早く病院を受診した方がいい頭痛

  • 高熱を伴い、ズキンズキンとした頭痛が続く
  • 首の後ろが硬くなっている
  • 物忘れをするようになった
  • 急にトイレの失敗が増えた


こんな症状がある場合には、できる限り早めに病院を受診してください。

どこにかかれば良いか分からない場合は、ひとまずかかりつけ医でもかまいません。

医療機関に相談をし、必要な病院の手配をしてもらいましょう。


頭痛に隠れた大きな病気…どんな病気があるの?

危険な頭痛に隠れた病気にはどのようなものがあるのでしょう。

主な病気ごとにみていきましょう。

脳出血

脳の血管が破れて出血します。

多くの場合は高血圧がもとになっています。

急に起こって短時間でピークに達する頭痛が特徴です。

また、頭痛は軽くても、手足の運動麻痺やろれつが回らない、吐き気がある、めまいがするなどの場合も緊急性が高い頭痛と考えられます。

くも膜下出血

脳の動脈にあるこぶが突然破裂して起こります。

このこぶは破裂するまで何の症状も起こさないことから、自分の脳にこぶがあること自体知らずに過ごしている人がほとんどです。

とにかく激しい頭痛を起こし、吐き気や嘔吐、意識障害が起こります。

出血の程度にもよりますが、比較的予後が悪くなりやすい病気で、緊急性が高いです。

脳腫瘍

脳の中にできた腫瘍が大きくなるにつれて様々な症状を引き起こします。

少しずつ腫瘍が大きくなる過程で起こる頭痛の為、突然激しい頭痛が起こるというよりは、だんだんと強くなる頭痛が長く続くといったイメージです。

腫瘍ができる部位によって実に様々な症状が出ることから断定するのは難しいですが、手足の運動麻痺や、物が二重に見える複視、視野が欠けるなどの症状が現れた場合はこの病気も考えられるので、できるだけ早く専門医を受診してください。

脳髄膜炎・脳炎

ウイルスや細菌の感染が、何らかの理由で髄膜まで到達すると、髄膜炎を起こします。

高熱を伴うズキンズキンという激しい痛みが特徴で、首の後ろが硬くなります。

この炎症が脳まで到達すると脳炎の状態となり、体の麻痺や意識障害を引き起こします。

もしかしたら…と感じた段階で、早めに受診する必要があります。

慢性硬膜下血腫

転んだなどが原因で頭をぶつけた1~2か月後に症状を引き起こします。

記憶に残らないほどの軽い衝撃が原因となって起こることもあります。

頭痛は軽度でも、物忘れやトイレの失敗などを併発し、特に高齢者では認知症と間違われることもあるのがこの病気です。

脳の中にできた血液の塊を取り除けば症状は改善されますので、早急に受診してください。


まとめ

こわい頭痛とそうでない頭痛…その違いは伝わったでしょうか。

一刻を争う頭痛は、まさに判断に迷う暇もないほど強く突然やってきます。

頭痛についていろいろと調べる事ができるうちは、もしかするとさほど心配のいらない頭痛なのかもしれません。

あらかじめどんな頭痛が危険なのかを知ることで、自分の身に起こった時だけでなく、周囲に同じような誰かがいた時、冷静に対処できるかもしれません。

ぜひ正しい知識を身につけてください。


生活習慣の見直しで頭痛予防。薬に頼らず頭痛から解放される生活とは


大切な時に限ってやってくる、定期的に必ずやってくる…

そんな厄介な頭痛。

実は生活習慣を見直すことで、予防ができるのです。

今ある痛みから解放されたい気持ちから、つい薬に頼ってしまいがちですが、それでは根本的な解決にはなりません。

この機会にぜひ、予防のための生活習慣を身につけましょう。


片頭痛を防ごう

こめかみ周囲がズキンズキンと痛み、仕事や家事などで体を動かすとさらに痛みが強くなり何もしたくなくなるなど、日常生活に支障をきたすこともしばしば。

いったん痛みが出るとその後もしばらく続き、多いと月に3回以上も周期的に繰り返す片頭痛…なんとかして予防できたらいいですよね。

片頭痛の原因には諸説ありますが、頭痛の引き金となる誘因もいくつか分かっています。


  • 女性ホルモン
  • ストレス、疲労
  • 肩こり
  • タバコやアルコール
  • 寝不足や寝過ぎ
  • 空腹、偏った食生活


これらの誘因を避けるだけで、片頭痛の予防に効果があります。

さらに日常生活ではどんなことができるでしょうか。


イタリアンより和食を

脳の血管が広がり神経が刺激すると起こる片頭痛。

食事では、脳の血管を広げたり縮めたりする物質を避けることで、片頭痛の予防につながります。

ポリフェノールやチラミンは、血管に作用する物質とされていますが、これらを多く含んでいるのがイタリアンです。

オリーブオイルやチーズ、赤ワイン、ハム、サラミなど、イタリアンの代表食材に多く含まれています。

反対に、和食には少ないという傾向があります。

たまにはイタリアンも食べたい所ですが、それはとっておきのお楽しみにして、日ごろ和食を心がけてみるのはどうでしょうか。


乗り物は座席に注意

乗り物はそれ自体が振動を発生させます。

また、新幹線や飛行機などは特に、気圧の変化が大きく脳への刺激となります。

それだけでなく高速で流れていく車窓からの景色や日差しでさえも、片頭痛の引き金となります。

そこで、これらの刺激から遠ざかることができれば、片頭痛予防もばっちり。

バスならエンジンやタイヤの真上の席は避ける、新幹線は進行方向に対して右側の座席ではすれ違い時に気圧の変化を受けやすいので通路側に、飛行機を使う機会を見直したりするのも効果的です。

移動中の綺麗な景色は見たいもの。

けれどもそこをグッとこらえれば、もしかすると今まで苦痛でならなかった移動も、へっちゃらに!なんてことになるかもしれません。


光や音、においなどの環境にも注意

環境の変化に対して、脳は過敏に反応します。

この反応こそが片頭痛の引き金になってしまうもの。

コンサート会場や映画館、真夏の浜辺、カラオケボックスなどはまさに危険スポット。

光の刺激だけでなく、大きな音が鳴り響く空間は、さらに脳の刺激が増してしまいます。

楽しみすべてを避けるわけにもいかないので、お出かけの日までに万全に体調を整えておくこと、少しでも光や音を低減できる工夫も考えることなどで、片頭痛のきっかけを予防していきましょう。


緊張型頭痛を防ごう

肩や首周りの血流が滞ることが原因で起こる緊張型頭痛。

頭を締め付けられるようなあの痛みは何とも言えませんよね。

緊張型頭痛を予防する生活習慣として、基本の3つをご紹介します。


首や肩を冷やさない

血流の滞りが原因なので、これは根本的な解決につながります。

夏場の冷房は気付かないうちに体を冷やしているもの。

薄手の羽織を1枚増やす、首元にスカーフを巻くなどの工夫をしましょう。


ぬるめのお風呂にゆっくり入る

ぬるめのお風呂にゆっくり入ることで、全身の血流が改善されます。

じわじわと温めたからだは冷めにくく、こり予防に有効です。


適度な運動

じっとしていると痛みが出やすいのが緊張型頭痛の特徴です。

大人になるとなかなか運動する機会がありません。

意識的に取り入れてようやく少し運動不足が解消できる程度。

せっかくやるのなら効果的に!と思う方にオススメなのが、水泳です。

水中では体重の負荷が軽くなるので、余分な負担をかけることなく運動できます。

ウォーキングをする時には姿勢に注意し、猫背にならないよう胸を張って歩きましょう。


こんなことでも予防できる!緊張型頭痛対策

  • 正しい姿勢で生活する
  • こまめに休憩をし、軽いストレッチを取り入れる
  • 自分に合った枕を探す
  • ストレス発散
  • 深呼吸


まとめ

頭痛予防のコツは、食事・睡眠など毎日繰り返されていることに隠れています。

決して難しいことではなく、どれも今すぐにでも始められそうな簡単なものばかり。

すべてを我慢するのではなく、より良い選択はどちらかという視点で考えれば、ストレスに感じることなく続けられるのではないでしょうか。

快適な毎日のために、1つでも多く実践していけるとよいですね。