昨今のコロナによる行動制限も徐々に緩和され、最近では少しずつお酒を飲む機会も増えてきたのではないでしょうか。
宅飲みではなかなかとことん飲むことができず忘れていたけれど、楽しくお酒を飲んだ後にやってくるあの頭痛…
今回はお酒と頭痛の関係についてお話します。
お酒の頭痛ってどんな痛み?
よくある一般的な頭痛の緊張型頭痛や片頭痛とは違い、アルコールによる頭痛はガーンガーンと脈打つような痛みがあることが特徴です。
お酒を飲むと起こる頭痛の原因は、主に3つあります。
どうしてお酒を飲むと頭痛が起こるの?
まず、体に取り込まれたアルコールは、肝臓で「アセトアルデヒド」という毒性物質に分解されます。
アセトアルデヒドはその後さらに酢酸という害のない物質に分解され、血液の中で全身をめぐり、汗や尿として体の外に出されます。
一度にたくさんのアルコールをとると、肝臓の分解機能が追い付かず、害のあるアセトアルデヒドの状態のまま血液の中に流れてしまい、頭痛や吐き気、動悸などを引き起こすのです。
お酒を飲んで起こる頭痛の原因は、①血管の拡張 ②脳がむくむ ③痛みを強くする物質を発生させることとされています。
1つ1つについて細かくみていきましょう。
血管拡張
飲んだお酒(アルコール)は体内で「アセトアルデヒド」という物質に分解されます。このアセトアルデヒドは、血管を拡張させる作用があり、その結果神経を圧迫して炎症を起こし、痛みが生まれます。
脳のむくみ
アセトアルデヒドにより広がった血管からは、水分が漏れ出してしまいます。その結果、血管のまわりの組織や脳にむくみが生じ、神経を圧迫して痛みが生まれます。
痛みを強くする物質を発生させる
たくさんのお酒を飲み、分解されたアセトアルデヒドの蓄積が進むと、痛みを強くする物質が発生します。その結果、さらに炎症がひどくなり、それに応じて痛みも強くなっていきます。
これらの仕組みを理解した上で、お酒による頭痛を起こさないためには何ができるのでしょうか。
頭痛を起こさないお酒の飲み方5選
お酒を飲み過ぎないことが1番の対策ではありますが、分かっていてものみたいのがお酒。
楽しい時間はあっという間でついつい飲み過ぎたなんてこともしばしば。
頭痛を防ぐことができるオススメのお酒の飲み方についてご紹介します。
飲み会の前に、カップ1杯のスープを飲む!
おなかのすいた状態(胃が空っぽの状態)でお酒を飲むと、胃でアルコールが急速に吸収されてしまい、血液中のアルコール濃度が急上昇します。
その状態の血液から肝臓がアルコールを無毒な物質まで分解するのはとても大変で、大量のアセトアルデヒドを発生させてしまいます。
あらかじめおなかにスープを入れておくことで、アルコールの吸収を穏やかにし、頭痛予防につながります。
おつまみにたんぱく質重視!
アルコール分解の主役の肝臓は、たんぱく質でできています。
肝臓の働きをより活性化させるには、良質なたんぱく質を摂ることが近道です。
オススメのおつまみは、枝豆・チーズ・魚肉ソーセージなどですが、揚げ物は同時に脂質も摂ってしまうことになるのであまりオススメできません。
一緒にビタミン B を摂る!
アルコールの分解過程で、ビタミン B が使われます。
意識的にビタミン B を摂取することで、アルコールの代謝を助けることができます。
ズバリおすすめは餃子で、その他うなぎ・生ハム・スモークサーモンなどもたくさんのビタミン B を含んでいます。
お酒はゆっくり飲む!
短時間で大量のアルコールを摂取すると、肝臓での代謝が追い付かずに頭痛を引き起こしてしまいます。
ペースを崩さずゆっくり飲むことは、頭痛予防の基本です。
楽しく会話をしながらお酒を飲んだり、チェイサーを用意するなどを心がけてみましょう。
トイレに行ったら尿の色をチェック!
一気にお酒を飲んで血中のアルコール濃度が高くなった状態では、尿の色は濃くなります。
いつもより濃い色になっていたら体からの SOS サインです。
お酒を飲むときは水分とお酒を交互に飲む・酔いを感じたらソフトドリンクに切り替えるなどの工夫をしてみて下さい。
まとめ
体内で分解できるアルコールの量は、個人によって大きく差があります。
まずは自分にとってのお酒の適量を知ることが大切です。
今回お話しした頭痛予防にできることはどれも簡単なものばかりではないでしょうか。
せっかくの飲み会、最後まで楽しく!
今日からの参考にしてみて下さい。