何だか体がだるい…
それだけでなく頭痛も続いている…
そんな不調を年齢や体質だと思い込んで諦めて我慢していませんか?
その頭痛、原因は「鉄分」にあるかもしれません。
頭痛というと頭の病気を疑いがちですが、実は鉄分不足「貧血」の症状でもあるのです。
こんな症状はないですか?セルフチェック
- どれだけ寝ても疲れがとれない
- 朝から体がだるく、つかれやすい
- 体を動かすと息切れがする
- 気持ちが落ち着かず、集中することができない
- 爪が割れやすい・へこんでいる
- 肌荒れしやすい
- よく頭痛がある
- 氷が食べたくなる
これらの症状の中で、みなさんに当てはまるものはいくつありましたか?
実はこれ、貧血のセルフチェックです。
もしこれらの項目のうち2つ以上に当てはまる場合、貧血の可能性があります。
貧血ってどんな病気?
私たちの血液の中の赤血球に含まれるヘモグロビンとよばれる成分があります。
このヘモグロビンは血液の中で全身をめぐり、体中に酸素を届けるという大切な役割を持っています。
ヘモグロビンが届けてくれる酸素をもとに、脳や内臓、すべての臓器が働いています。
つまり、ヘモグロビンが足りなくなると、体中が酸欠状態に陥り、めまいや立ちくらみ、頭痛などと言った不調があらわれるのです。
実際には貧血であらわれる不調は、どうにか頑張ればやり過ごすことができる程度の症状であることがほとんどな為、つい放置してしまったり、気付かないなんてこともしばしば。
日ごろから貧血の状態が続いている人の体は、むしろその状態に慣れてしまっているために、症状を感じにくくなり、採血をしてみたら輸血が必要なほどの貧血だったということすらあります。
貧血には原因がたくさんあり、その種類は多岐にわたります。
その中でも今回は1番一般的な貧血である「鉄欠乏性貧血」についてみていきましょう。
鉄欠乏性貧血って?
鉄欠乏性貧血とは、体内に流れている赤血球に多く含まれるヘモグロビンと鉄分が欠乏することにより、酸素の運搬能力が低下し全身に十分な酸素が供給されず倦怠感や動悸・息切れ、頭痛などの症状がみられる貧血の種類の中でも最も多く特に女性に多い病気ですとされています。
原因は赤血球を作り出すために必要な鉄分の貯蔵量がたりなくなったり、なくなってしまうことにあります。
けがや病気による出血、女性の場合は月経などの、過剰な出血が一般的な原因として挙げられます。
それ以外にも、普段からの食生活や消化管の吸収機能の低下などもあります。
脱力感や動悸・息切れ、頭痛などが一般的な症状で、周囲の人からは顔が青白く見えたりします。
血液検査で鉄分の量を測定し、診断することができます。
体内にある鉄分を使いきってしまうには数カ月かかる為、その症状がゆっくりと進行するのが特徴です。
貯蔵された鉄分を使いきると、新しく赤血球を作り出すことが難しくなるため、血液中の赤血球数が少なくなるだけでなく、その1つ1つの大きさも異常なほど小さくなります。
検査で貧血と診断されたら鉄材を服用し、鉄分の貯蔵量の増加を目指します。
どうして貧血で頭痛が起こるの?
これはずばり、脳が酸欠状態になる為です。
貧血により十分な量の酸素が供給されなくなると、脳の活動に支障をきたし頭痛が起こります。
脳は全体の1/4の血液がめぐっていると言われるほど、その活動にたくさんの血液(酸素)を必要としています。
その為、貧血になると症状が出やすいのです。
こめかみの辺りがズキンズキンと脈打つように痛む片頭痛に似た痛みが特徴です。
貧血頭痛の対処法
目の前にある頭痛を何とかしたいという気持ちになりますが、1番大切なのは貧血を治す事です。
痛み止めも一時的には効果があるかもしれませんが、その場しのぎにすぎないので、根本の原因を取り除くようにしましょう。
病院を受診し、適切な治療を受けることが中心となりますが、それ以外にも日ごろから取り組めることについてお話します。
なんと言っても基本は食事療法です。
鉄分を多く含む食品を摂るよう心がけましょう。
良質なたんぱく質(肉・魚・卵・乳製品・大豆製品)を摂ること、鉄分を多く含む食品(レバー・まぐろ・めざし・納豆・小松菜・ほうれん草・ひじきなど)を取り入れましょう。
ビタミン B12 や葉酸、ビタミン C は血液を作るのに欠かさない成分です。
こちらも合わせて摂取しましょう。
まとめ
頭痛とは縁遠く感じる貧血ですが、実は身近で、かつ隠れている可能性のある病気ということがお分かりいただけたたでしょうか。
毎日の生活が忙しく、多少頭痛があっても病院に行くほどでは…と感じる方が多いかもしれませんが、貧血を放置すると様々な障害をきたす恐れがあります。
あまりに長く続く頭痛・その他に貧血に当てはまる症状がある場合には、我慢をせず早めに病院受診をおすすめします。
貧血は日ごろの食生活の改善が重要です。
これを機に、食事について見直してみて下さい。