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なかなか治らない…その頭痛、もしかすると副鼻腔炎かも?


何だか頭が痛い…最近ひいた風邪がなかなか治らないのかな…

なんて思っている方、実はその頭痛は風邪が原因ではないかもしれません。

「副鼻腔炎」という言葉をご存じでしょうか?

ちまたでは「蓄膿」と呼ばれている病気の正式名称です。

今回は蓄膿と頭痛の関係についてお話します。


あなたの頭痛、痛む場所はどこですか?

頭が痛い…と思った時、その頭痛の特徴について思い返してみてください。

痛む場所はこめかみや目の奥、おでこではありませんか?

たくさんある頭痛の中でも、これらの場所が痛む場合には、副鼻腔炎の可能性があります。


副鼻腔炎ってどんな病気?

人の鼻は鼻腔と副鼻腔で構成されています。

鼻腔とは簡単に言うと鼻の穴と呼んでいる場所のことです。

それに対して副鼻腔は、鼻の穴よりもさらに体の内側にあり、その表面は薄い粘膜から粘液を出しています。

繊毛という小さな毛がたくさん生えていて、出された粘液を鼻の穴に押し出す働きがあります。

副鼻腔炎には、急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎とがあります。

急性副鼻腔炎は風邪などの細菌やウイルスに感染したことが原因で起こり、鼻腔に炎症を起こして鼻腔へ粘液がうまく排出できなくなった状態です。

排出できなくなった粘液が副鼻腔の中に蓄積し、最近の繁殖から海がたまり発症します。

黄色のドロッとした鼻水が出るというのが特徴です。

だいたい1カ月ほどで治ります。

一方、慢性副鼻腔炎は、急性副鼻腔炎がなかなか良くならず長引いたものや、繰り返し起こる急性副鼻腔炎によって症状が3カ月以上にわたって続く副鼻腔炎をさします。

アレルギー体質の人がかかりやすいのが特徴で、効果がある薬はステロイドのみです。

しかし、ステロイドの服用をやめるとまたすぐに症状が出現し、根治するのがとても難しいのが現状です。

現在もなお根治に対する研究が続けられています。

副鼻腔炎の診断は、CT やレントゲン撮影、直接カメラでのぞくことなどで行われます。

診断が確定した時点で、抗生剤よる治療が始まります。

通常は2週間程度続けて薬を服用すれば治ります。

それでもなかなかよくならず、その症状が3カ月以上続く場合には、慢性副鼻腔炎と診断されることになります。

慢性副鼻腔炎の治療では、マクロライド系に分類される種類の抗生剤を少量ずつ長い期間にわたって続けて服用する治療があります。

それと合わせて去痰剤を使用し、繊毛の機能を高める効果を促進します。

飲み薬で治療を続けてもなかなか良くならない場合には、手術で中にたまった膿を吸い出す事もあります。


副鼻腔炎の頭痛、どんな痛み?

痛む場所は先にお話しした通り、こめかみや目の奥、おでこなどです。

その痛みはドンと重たい感じで、頭を下げると痛みが強くなるのも特徴です。

実際に膿がたまっている場所をおさえたり叩いたりすると痛みを感じます。

頭とは違いますが、頬の痛みを感じる方も多いのではないでしょうか。

蓄膿による痛みの場合には、原因である副鼻腔炎が改善しなければ、頭痛はおさまりません。

薬が切れるとまた痛みが出てくるという点から、痛み止めの効果も低いと言えるでしょう。

もしかして副鼻腔炎かも?と思ったら、早めに耳鼻科を受診しましょう。


なかなか時間がなくて病院に行けないんだけど…

軽い風邪のように、自然に治るのでは?と思われる方もあるでしょう。

私たちの体には自然治癒力があり、ごく軽い炎症であれば副鼻腔炎も自然治癒するでしょう。

しかし、炎症の程度が強い場合には、薬による治療が必要です。

また、初めは軽度の炎症だったのに、病院を受診せずほったらかしにしておいた為に症状が長引き、ついには慢性副鼻腔炎になってしまった…なんてことにならないよう、自然に症状が改善しない場合には早めの受診をおすすめします。

まったく治療をせずほったらかしにしておくと、ひどい頭痛を起こしたり、においが感じられなくなる嗅覚障害になったりと、日常生活に影響を及ぼす危険があります。

もう手遅れ…の状態にならないよう、自己管理していきたいですね。


まとめ

今回は、よく聞く言葉「蓄膿」についてお話してきました。

意外にも頭痛の原因となることをお分かりいただけたでしょうか。

頭痛と長くお付き合いされている方の中には、なかなか治らない頭痛にお悩みの方もいるでしょう。

実はまったく別の所に原因があったという発見の手助けとなれば幸いです。

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