いつもの辛い頭痛。
そこに今日は耳鳴りまで始まった…
となると、みなさんとても不安な気持ちになりますよね。
今回はその頭痛と耳鳴りの関係についてお話していきます。
そもそも耳鳴りってどんな現象?
耳鳴りとは、周囲の音ではなく、耳の中で発生している雑音のこととされています。
キーン・ピーなどの高い音もあれば、ゴー・ザーという低い音もあり、音の大きさや鳴る頻度は人によって様々です。
症状を表す言葉であり、これ自体は病気ではありません。
実際には多くは原因不明とされており、今もなお研究が続いています。
耳鳴りに関係する頭痛はどんな頭痛?
耳鳴りに関連する頭痛とは、ずばり片頭痛です。
片頭痛とは、脈打つような痛みやズキズキした痛みが特徴で、頭の片側に起こることもあれば両側に起こることもあります。
音や光に敏感になり、痛みが強い場合には吐き気や嘔気を伴うこともあります。
原因は、脳の血管が拡張し血流量が増加することにより、周囲の三叉神経を刺激します。
その刺激がもとになり炎症物質を産生することで頭痛が発生すると考えられています。
さらに、脳の血管を拡張させる代表的な誘因には、睡眠不足やストレス、天候の変化などが挙げられ、私たちの日常生活の些細な事も引き金となる可能性があるのです。
片頭痛が起こった場合の対処法は、とにかく安静にすることです。
また、血管の収縮を促すために、冷たいタオルなどで痛む場所を冷やすことも効果的です。
頭痛の起きている間は入浴を控え、光や音などの苦手な刺激の少ない環境で過ごすようにしましょう。
これらの方法でも治らない場合や、あまりにひどい頭痛で日常生活に支障をきたす場合には、トリプタン系と呼ばれる薬に効果が期待できます。
専門の頭痛外来や内科などで処方してもらうことができますので、早めに病院を受診しましょう。
片頭痛と耳鳴りの関係として、これから片頭痛が起こる前兆として耳鳴りを感じる方がいます。
それとは別に、片頭痛が脳過敏症候群の引き金になっている場合も多くあります。
「脳過敏症候群」ってなに?
あまり聞き慣れない言葉ですが、「脳過敏症候群」をご存じでしょうか。
これは、2011 年に東京女子医科大学脳神経外科の研究チームが発表した、頭痛に関する新しい概念のことです。
私たちの脳は日ごろから非常にたくさんの情報を伝達しています。
その情報を受け取ることで興奮状態となるのですが、通常は次第にその興奮はおさまり、もとの平静を取り戻します。
しかし、刺激がなくなってもなお脳の興奮状態が続くことがあります。
この状態を脳過敏症候群といいます。
最長でなんと 72 時間もその状態が続くこともあるのだとか。
脳過敏症候群の症状の代表的なものには、頭痛・耳鳴り・難聴・めまい・抑うつ感・不眠などがあります。
これらの症状に思い当たる頭痛はありませんか?
そう、片頭痛です。
脳過敏症候群の原因は主に片頭痛などの慢性的な頭痛とされています。
それとは別に強いストレス感が続いたことによる脳の過剰興奮もありますが、それほどのストレス状態は日常ではめったに起こるものではなく、主な原因としては片頭痛であると考えても良いでしょう。
片頭痛により過剰な刺激を受けた脳が過敏になってしまうのです。
対処法
片頭痛や脳過敏症候群、片頭痛は、その症状を緩和する治療も必要ですが、根本的な原因となっている自律神経の乱れを改善し、原因を解消することが大切です。
自律神経を整え片頭痛が改善すれば、脳過敏症候群や耳鳴りを引き起こしてしまう可能性はグッと低くなるのです。
十分な睡眠を確保する
質の良い睡眠で、体をしっかりと休めましょう。
深呼吸をする
私たちの体は、ストレスがかかると交感神経がよく働きます。それにより呼吸は浅くなりがちなので、意識的に深呼吸を取り入れ、神経のバランスを整えましょう。
軽い運動をする
体を動かすことでストレス発散になるだけでなく、適度に疲れることで、より良い睡眠を促します。
規則正しい生活を送る
寝起きの時間や食事の時間はできるだけ一定にすることで、自律神経のバランスが整います。
趣味を楽しむ
ストレス発散で心を休めましょう。
ぬるめのお風呂にゆっくりつかる
シャワーだけで済ませるよりも、ゆっくりと湯船につかることでリラックスでき、血行もよくなります。
一度に全部は難しくても、どれか1つからなら始められそうですよね。
今まで悩んできた頭痛や耳鳴りとさよならできるチャンスかもしれません。
取り組んでみる価値ありです!
まとめ
聞き慣れない言葉もいくつか出てきましたが、私たちの脳はとても繊細で複雑な働きをしていることが改めて分かります。
ほんの小さな心掛けで、頭痛や耳鳴りなどの不快な症状から解放されることができたら、とても幸せですよね。
ストレス社会と言われている現代では、様々な事柄が乱れがち。
ご自身の生活を見直すきっかけにしてみてください。