私たちの生活でも身近な頭痛。一言に頭痛と言ってもその種類は多く、それぞれに痛みの
原因も異なります。
そこで、代表的な頭痛について、それぞれのその原因を見てみましょう。
緊張型頭痛
緊張型頭痛とは?
緊張型頭痛とは、頭痛の中で最も多いとも言われる種類の頭痛で、後頭部やこめかみ、お
でこを中心に、ドーンと重い頭重感や圧迫感、締め付けられるような痛みを特徴とします。
最初はじわじわとした痛みから始まり、しばらく続くのもこの緊張型頭痛の特徴です。
痛みの強さとしては軽度から中等度あたりで、不快感はあるものの、日常生活に大きな影響
を及ぼすことは少ないとされています。
緊張型頭痛の原因は?
緊張型頭痛は別名「筋肉収縮性頭痛」とも呼ばれ、頭・首・肩の筋肉が緊張することで、血
液のめぐりが悪くなることとされています。
おでこ周囲の「前頭筋」、後頭部の「後頭筋」、首の後ろ側にある「僧帽筋」。
主にこの3つの筋肉が収縮することによって、頭にめぐる血液の流れ場悪くなってしまい
頭痛が起こります。
これらの筋肉のある部位と、痛みの出る部位が一致していますよね。
筋肉の収縮はなぜ起こるの?
緊張型頭痛は筋肉の収縮が原因の頭痛ですが、そもそもなぜ筋肉が収縮するのでしょう?
その引き金となるものとして、
・ストレス
・運動不足
・目の疲れ
・長時間の同じ姿勢
などが挙げられます。
これらの引き金を予防することが、最も効果的な頭痛予防です。
片頭痛
片頭痛とは?
頭の片側(時に両側)が、脈を打つようにズキズキ痛む頭痛です。
症状が重い場合には吐き気や嘔吐を伴うこともあり、光や音に敏感になるなどの症状もみ
まれます。
痛みはとても強く、持続時間は 4~72 時間ほどと長く、運動や入浴で症状が悪化するのが
特徴です。
閃輝暗点という目がチカチカして見づらくなる前兆が出現することもあります。
一般的な市販の痛み止めは効果がないことが多く、専用の薬の処方を受けることで、問題な
く日常生活を送ることができます。
片頭痛の原因は?
片頭痛は別名「血管性頭痛」と言われています。
何らかの原因で脳の血管が急に広がり、三叉神経を刺激し、刺激を原因として発生する炎症
物質がさらに血管を広げ、血流量が多くなりすぎる…という悪循環が原因で頭痛を起こす
のではないかと言われていますが、はっきりとは解明されていません。
血管を広げる原因としては、
・ストレスから解放されること
・寝すぎ、寝不足
・女性ホルモンの変動(エストロゲンのゆらぎ)
・空腹
・疲労
・光や音の強い刺激
などがあり、片頭痛を起こしやすい方はこれらの誘因を除くことで痛みを予防できます。
どんな人が片頭痛を起こしやすいの?
片頭痛を起こしやすい人として「完璧主義」「努力家」「神経質な性格の人」などが挙げられ
ます。
これらの単語から見ても分かるように、頑張りすぎてしまう人には片頭痛が起こりやすい
と言われています。
これまでの人生で築かれてきた性格を大きく転換することは難しいですが、自分が片頭痛
を起こしやすい気質を持っていることを自覚すれば、日ごろの物事のとらえ方1つをとっ
ても何か変化があるなど、頭痛予防に役立つかもしれませんね。
群発頭痛
群発頭痛とは
片方の目の奥がグリグリとえぐられるようにとにかく激しく痛みが出るのが特徴の頭痛で
す。
一度起こると一定期間、集中して症状が続く為、この名前がつけられています。
一度の痛みは数十分~数時間程度でおさまりますが、これが1カ月以上続いて起こります。
群発頭痛の原因は?
まだはっきりとしたメカニズムが分かっていません。
大まかに、目の奥の血管が広がること関わっていると考えられています。
誘因となりうると言われているものには、
・自律神経の乱れ
・飲酒、喫煙
・気圧の変化
・不規則な生活
があると言われています。
これらのうちどれか1つだけが原因で引き起こされるのではなく、いくつかの誘因から自
律神経の乱れをどんどん悪化させてしまい、症状が出るのではないかと考えられています。
危険な頭痛
頭痛の中には、大きな病気が原因で起こる命にかかわる危険な頭痛があります。
・突然生じた初めて経験する頭痛
・だんだん強くなっていく頭痛
・激しい頭痛
・吐き気や嘔吐をともなう頭痛
・頭痛以外に体の運動に異常がある
これらの頭痛は「くも膜下出血」「脳出血」「髄膜炎」などの脳の大きな病気から起こってい
ることがあります。
歩くのもままならないほど激しい頭痛が起きた場合には、早急に受診をするか、救急車を呼
ぶ事も検討してください。
まとめ
日常生活で体験する機会が多い頭痛ですが、その原因についてはまだまだ解明されていな
い点も多いです。
どの頭痛においても、誘因となる物を避けることが予防の基本です。
細かく挙げればたくさんありますが、
・ストレス
・自律神経の乱れ
・寝過ぎ、寝不足
・運動不足
などは共通項として挙げられており、簡単にまとめると「生活習慣の改善」という点にたど
り着くのではないでしょうか。
頭痛が現れたら自分の生活を見直すきっかけに、ということをぜひ心にとめておいてくだ
さい。