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ほっておくと怖い!頭痛とヘルペスの関係


みなさん、ヘルペスと言う病気は聞いたことはありますか?

疲れてくると口の周りにできるあれでしょ?

最近よく聞く帯状疱疹のことだっけ?

恥ずかしいけど私、陰部にできたことがある気がする…

そうです、それらはすべてヘルペスとまとめられている病気です。

なんとなく耳にしているこの病気ですが、頭痛をともなう場合には実はとても怖い病気が隠れている可能性があります。

今回はそんな病気についてのお話です。


そもそもヘルペスって何?

ヘルペスとは、ヘルペスウイルスに感染して起こる、小さな水ぶくれをともなった急性の皮膚の炎症のことです。

現在では、単にヘルペスというと、単純疱疹と帯状疱疹のことを指すのが一般的となっています。

単純疱疹とは、単純ヘルペスウイルスへの初感染・再感染・再発により、皮膚や粘膜に小さな水疱やただれを主とする変化が生じた状態のことです。

特に初感染の場合には、高熱などの全身症状を伴うこともあるのとは反対に、初感染の場合は主に無症状であるという考え方もあります。

発生する部位には、唇の周囲や顔、口内炎のように口の中、目の中の角膜、性器、手指、臀部など、実に様々な場所があります。

中でも唇周囲や性器に発生する頻度が高いです。

一方、帯状疱疹とは、ウイルスの再活性化が原因とされる病気です。

一度ヘルペスウイルスに感染すると、体の中から消えることなく神経の根っこの部分に潜伏すると言われています。

疲れがたまった、体調を崩したなどをきっかけに、この潜伏しているウイルスが再び増殖し悪さをはじめ、水疱や丘疹などの症状を引き起こします。

この帯状疱疹は、自分の体の中で起こる現象なので、誰かから感染して起こるのではありません。


ヘルペスと頭痛の関係

ヘルペス脳炎で起こる頭痛は、他の一般的な頭痛とは危険度が違います。

血管の拡張や神経の圧迫と言ったレベルの問題ではないのです。

脳に炎症が起きると、脳そのものがむくみます。

しかし私たちの脳は、頑丈な頭蓋骨で覆われている為、あまりに強くむくんでしますと、脳そのものが頭蓋骨に圧迫されてしまいます。

それにより、頭の中の内圧は急上昇し、頭痛や嘔吐、けいれんや意識障害を起こすのです。

この状態は、容器の中でどんどん風船を膨らましていくと、パンパンになっていく状態とよく似ています。

さて、いよいよ本題です。

これらのヘルペスから、「ヘルペス脳炎」という怖い病気に移行することが分かっています。

脳炎という言葉の通り、何だか思い病気のような雰囲気が出ていますよね。

ここからはこのヘルペス脳炎についてみていきます。


ヘルペス脳炎ってどんな病気?

ヘルペスウイルスの感染や、再活性化によって引き起こされる脳炎のことをヘルペス脳炎と言います。

実際のところ、明確な発症のメカニズムは分かっていません。

脳炎という言葉のとおり、脳にウイルスが感染した状態であり、最悪の場合は死に至る危険性があります。

また、病院受診をためらっているうちに重症化し、後遺症を残すことになる可能性もあります。

ヘルペス脳炎が疑われる症状を知っておくことで、命にかかわる事態になるのを防いでいきましょう。

ヘルペス脳炎の前兆

水ぶくれができる前に、その部位にチクチク・ヒリヒリと言った違和感や、ビリビリする痛みが生じるだけでなく、腰痛を引き起こすこともあるようです。

しかし、これだけではすぐに直接ヘルペス脳炎と結びつけることは困難ですので、その後の症状の経過についてしっかりと観察していきましょう。

ヘルペス脳炎の症状

最初は軽度の頭痛から始まることが多いです。

その後徐々に、頭痛がひどくなっていく、発熱・嘔吐・けいれん・幻覚・せん妄・意識障害などと症状が重くなっていきます。

これらの症状が出現したら、緊急で受診する必要があります。

専門は神経内科ですが、子供の場合は小児科、大人の場合はかかりつけの内科などでも診てもらうことができます。

ヘルペス脳炎の予後について

成人におけるヘルペス脳炎の死亡率は 10~15%とされ、病気の危険性が高いことが分かります。

それだけでなく、生存者のうち約 25%には、寝たきりまたは高度の後遺症が残り、社会復帰できる以上に回復するのは約 50%と推定されています。

ヘルペス脳炎を引き起こす原因が分からず完全に防ぐことは難しいので、いかに早期に的確に病院受診できるかどうかが重要となります。


まとめ

命にかかわる危険のあるヘルペス脳炎。

日ごろから耳にする機会の多いヘルペスから、まさかこんな状態になることもあるなんて、驚かれた方も多いのではないでしょうか。

少しでも疑われる症状がある場合には、とにかく早急に病院を受診してください。

自分では動けない状態になった時には、迷わず救急車を呼んでください。

いざという時、適切に判断できるよう、日ごろから知識を備えておきたいものですね。

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