睡眠とは…眠ること、すなわち周期的に繰り返す、意識を喪失する生理的な状態のことと定義されています。
人は睡眠により体を休め、心身の回復や記憶の整理をしています。
質の良い睡眠は、より健康的な生活の基本となるのです。
この睡眠、実は頭痛とも密接に関係していることをご存じでしょうか?
睡眠に関連して起こる頭痛
頭痛は、その他の病気に関連して起こる二次性頭痛と、そうでない一次性頭痛の2つに大別されます。
そのうち一次性頭痛の代表的なものとして、緊張型頭痛、片頭痛、群発頭痛があります。
この3つの頭痛、実はどれも睡眠と関連して起こることがあるのです。
緊張型頭痛
緊張型頭痛は、首や肩周りの筋肉の過緊張状態から起こります。
睡眠時の姿勢は、緊張型頭痛に大きく影響します。
みなさんの使っている寝具、自分の体に合っていますか?
硬さの合わないマットレスや、高さの合わない枕、季節に合わない布団などを使っていると、知らないうちに無理をした姿勢で眠ることになり、それが筋肉のこりを引き起こします。
こうして緊張型頭痛へとつながっていくのです。
心当たりがある方は、一度寝具を見直してみてください。
片頭痛
睡眠時間に関連して起こる片頭痛は、寝過ぎ・寝不足のどちらでも起こります。
レム睡眠との関連説がありますが、まだはっきりとは解明されていません。
起床時に片頭痛が起こることが多い理由として、脳の血管の拡張や血流量の変化があげられます。
脳はリラックス状態から活動状態にする為、フルで活動します。
結果、脳の血流量が一気に増え、片頭痛を引き起こすのです。
寝不足は、脳がしっかりと休み切らず、リラックスと活動の状態に混乱を招きます。
必要な睡眠は確保するよう心がけましょう。
では、たくさん眠ればよいかと言うと、それがそうではありません。
睡眠中の脳はリラックス状態で、血管の収縮は緩み、血液量は少なくなっています。
長く眠れば眠るほど、脳のこの状態が長く続き、起きた時の反動が大きくなります。
その反動こそが片頭痛の正体です。
よって、適度な睡眠がとても重要となるのです。
群発頭痛
夜間や睡眠中に発作が起こりやすいとされているのがこの群発頭痛です。
概日リズムと呼ばれるホルモンのバランスが崩れることが原因と考えられていますが、そのすべては解明されていません。
睡眠のとり方だけで予防できるわけではありませんが、生活習慣をただすことは大切です。
頭痛を起こさない睡眠のコツは?
寝過ぎも寝不足も頭痛のもと…
では、どのような睡眠が一番良いのでしょうか?
日本人の平均睡眠時間は 6~8 時間と言われていますが、適切な睡眠時間は個人差が大きく、一概にこれとはいいがたいのが現実です。
これまでの生活において、日中の活動が快適に行えた睡眠時間こそが、適切な睡眠時間と言えるでしょう。
自分に合った睡眠時間を見つけることから始めてみてください。
しっかり寝たはずなのに頭痛がする。おかしい?
ベストな睡眠時間のはずなのに頭痛がする…
毎日しっかり睡眠はとっているんだけど…。
そんな場合には、睡眠の質の低下が考えられます。
時間的にはしっかり眠ったはずでも、その質が悪い為に脳がしっかりと休息できていないのです。
眠りの質の改善の為にできることを挙げてみます。
良い睡眠3箇条
① 寝つきがよい ②ぐっすり眠る ③寝起きがすっきり
あなたの睡眠はどうですか?
3つとも当てはまっていますか?
睡眠は体温との関係など、ちょっとしたコツで質を上げることができます。
3箇条達成を目標に、取り組んでみましょう。
睡眠の質を改善!今すぐできること
- 朝起きたら日光を浴び、体のリズムを整える
- 適度な運動を取り入れる
- 寝る直前までスマートフォンやパソコンを使わない
- 寝具は自分に合ったものを使う
- リラックスできるアイテムを使う:音楽・アロマ…etc
- 食事は就寝の 3 時間前までにとる
- 入浴は 2 時間前までに済ませる
- 眠る前のアルコールやカフェインは控える
まとめ
なんとなく睡眠と頭痛は関係ありそうだけど…と感じていたみなさん、その原因とこれか
らについて、お分かりいただけたでしょうか。
人間の脳については解明されていないことがまだまだたくさんあります。
睡眠もその1つです。
良いとされるものの情報に触れ、自分に合った方法を選択し、快適な睡眠につながればと思います。
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